TOEFLスピーキング採点基準とスコア換算を徹底解説

TOEFLスピーキングセクションの採点基準を徹底解説【TOEFL IBT対策】

こんにちは!

SOLO IELTS TOEFLルークです!

今回の記事では、TOEFL iBTスピーキングセクションの採点基準を詳しく説明します

「スコアがなかなか伸びない方」や、「これから対策を始める人」に特にオススメの内容です。

正しく採点基準を理解することで、効果的な対策が取れるようになるので、必ず事前に採点基準は確認しておきましょう!

それでは、詳しく説明していきますね。

TOEFLスピーキングセクションのスコアと換算表

TOEFLスピーキングのスコア

TOEFLスピーキングには4つのタスクがあり、各タスクが0-4点の5段階で採点されます。TOEFL ETSのサイトに詳しく明記されています。

下記に分かりやすく解釈をのせました。

  • 0点: 全く話していない
  • 1点: ほとんど話していない
  • 2点: 英語の間違いが散見しつつ、テンポと構成がまずく問に答えきれていない
  • 3点: 英語の間違いは散見しつつも、テンポと構成よく問に答えきれている
  • 4点: 英語の表現がよく、構成も回答もよい

TOEFLスピーキングの採点というのはこれぐらいざっくりとしていると考えてください。ざっくりしているからこそスコアにブレが出なくなっているのです。

多くの生徒が2点でつまずきます。2点と3点の大きな違いは「構成」と「テンポ」です。構成とはリスニングの「ポイントと例」を時間配分を上手に話しているかを言います!

TOEFLスピーキングの換算表

TOEFLスピーキングは、上記4点満点で採点されたタスクが30点満点に換算されます。

下記が、TOEFLスピーキングの換算表です。

平均スコア換算
4.0030
3.8329
3.6628
3.5027
3.3326
3.1624
3.0023
2.8322
2.6620
2.5019
2.3318
2.1617
2.0015
1.8314
1.6613
1.5011
1.3310
1.169
1.008
6
5
4
3
1
0

着目すべきスコアは15点、19点、23点です。平均が2点の場合に15点、2つのタスクが3点、残り2つが3点の場合に19点、平均が3点の場合は23点となります。

上記換算表は2019年8月末まで公式サイトでも公表されておりましたが、テスト変更に伴い現在は見れなくなっております。しかし現在もRubricを使用しているので換算方法は同じだと考えるのが妥当でしょう

TOEFL iBTスピーキングの採点方法と基準

スピーキングの採点方法

まずは、スピーキングで録音された音声が、どのように採点をされるかを理解しましょう。

採点は、大きく以下の4つの手順で行われます:

  • 手順1:録音された音声がETSに送信
  • 手順2:AIによる自動採点
  • 手順3:認定採点者による手動採点
  • 手順4:0 ~ 4 の5段階で採点

ETSはAIによる採点技術を採用していますが、AIはあくまで補佐的な役割として活用しています。以下がETSのホームページに記載されている文章です:

The TOEFL test uses AI scoring to complement human scoring for the tasks in the Speaking and Writing sections. Combining human judgment for content and meaning, and AI scoring for linguistic features, ensures consistent, quality scores.

ポイントは、最終的には採点者の判断によってスコアが決定されることです。つまり、細かいミスや言い間違いが少しあっても減点対象にはならないということです。他にもETSは以下のように公表しています:

あなたの解答には完璧な解答を期待されているわけではなく、高得点の解答にも所々に誤りがみられます。発音も英語のネイティブスピーカーのように聞こえる必要はありません。評点者は、コミュニケーションの実効性と、与えられた課題を遂行する能力を聴き分けます。

AIによる自動採点のみだと、どうしてもネイティブのような発音が重視されます。正確に判断できる反面、許容できる範囲が限定的なのですね。例えば、ビジネスマン向けのオンラインテスト「Versant」は、全てAIの自動採点が判断するので、「ネイティブっぽく」話すことが重要です。

一方、TOEFLは、あえて人の手に任せることで、公平性を保っているのですね。以上が、採点方法についてでした。それでは、採点基準について説明します!

スピーキングの採点基準

ここから先はETSにのっている詳しい採点基準をみていきます。TOEFLのスピーキングは、大きく以下の2つのパートに分かれます:

  • パート1:Independent Speaking
  • パート2:Integrated Speaking

それぞれ、採点基準が異なるので注意しましょう。

Independent Speakingの採点基準:

まずはIndependent Speakingの採点基準についてです。採点は以下の4つの観点で行われます:

  • 観点1:General Description(質問に対する回答)
  • 観点2:Delivery(明瞭さと流暢さ)
  • 観点3:Language Use(語彙や表現のバラエティ)
  • 観点4:Topic Development(主張の展開)

表現は違いますが、IELTSとほとんど一緒の観点ですね。それぞれ詳しく見ていきましょう。

General Description(質問に対する回答)

General Descriptionは、質問に対して適切な回答ができているか、が採点基準になります。例えば以下のような質問をされたとしましょう:

Some people enjoy taking risks and trying new things. Others are not adventurous; they are cautious and prefer to avoid danger. Which behavior do you think is better? Explain why.

上記の質問に対して、説得力のある主張を組み立てる必要があります。具体的には、以下の5つのポイントをカバーすると良いでしょう:

  • ポイント1:自分の主張
  • ポイント2:主張をサポートする理由
  • ポイント3:理由をサポートする具体例
  • ポイント4:考えられる反論の打ち消し
  • ポイント5:結論

最低でも「1から3」までのプロセスは、忘れずに回答するようにしましょう。

Delivery(明瞭さと流暢さ)

Deliveryは、流暢にかつ明確に英語を話せているか、が採点基準になります。簡潔にいうと、以下のポイントをカバーできているかが重要になります:

  • ポイント1:正しい発音の習得
  • ポイント2:正しいイントネーション

上記で説明があったように、細かい発音のズレなどは減点対象ではありません。しかし、カタカナ英語など、発音の基礎を無視した英語は減点対象になるので注意してください。

Language Use(語彙や表現のバラエティ)

Language Useは、どれだけ多様な語彙や英語表現を使用できているか、が採点基準になります。英語に慣れていないと、どうしても知ってる単語ばかり使ってしまったり、シンプルな表現しか話せない、といったことが起こります。

例えば、現在形の表現だけではなく、受動態や関係代名詞など、複雑な英語表現を適切に使用できるかどうかが重要になります。

Topic Development(主張の展開)

Topic Developmentは、「主張」に続く「理由」や「例」が首尾一貫しているか、が採点基準になります。つまり、論理的なズレがないか、ということがポイントです。

論理的であるということは、「繋がり」が明確であるということです。思ったことを話していると、だんだん内容が変わってしまう人は注意しましょう。

Integrated Speakingの採点基準:

次にIntegrated Speakingの採点基準についてです。採点は以下の4つの観点で行われます:

  • 観点1:General Description(質問に対する回答)
  • 観点2:Delivery(明瞭さと流暢さ)
  • 観点3:Language Use(リフレーズ)
  • 観点4:Topic Development(タスクとの関連度)

「Independent Speakingと一緒なのでは?」

一瞬、そう思ってしまっても仕方がありません。採点項目は同じですが、実は各定義が異なります。

General DescriptionとDelivery

General DescriptionとDeliveryの2点は、少し定義が違いますが、Independent Speakingとほとんど同じであると考えても大丈夫です。以下の定義が追加されていることが違いです:

Pace may vary at times as the speaker attempts to recall information. Overall intelligibility remains high.

Independent Speakingよりも情報を思い出す作業がある分、ペース配分に対して寛容になっているということがポイントです。

Language Use(リフレーズ)

Integrated SpeakingのLanguage Useは、関連するアイデアと同義の英語表現を使用できているか、が採点基準です。つまり、リスニングで聴き取った内容をそのまま話すのではなく、同じ意味の違う表現で「リフレーズ」ができているか、が重要なポイントになります。

聴き取れた内容をメモして、そのまま話すだけでは高得点には繋がりませんので、注意しましょう。

Topic Development(タスクとの関連度)

Integrated SpeakingのTopic Developmentは、質問内容に対して適切な情報を回答できるか、が採点基準になります。

対話形式、レクチャー形式ともに、話し手の主張や言動の根拠となるポイントを正しく聴き取ることができないと、回答することができません。ポイントは基本的に複数あり、全て回答する必要があります。

採点基準はETSが公開している

上記で説明した採点基準は、全てETSのホームページで公表されています。サンプル問題を含め、参考書等に載っている情報は全て確認することができるので、一度見てみると良いと思います。以下が採点基準のルーブリック(採点表)です:

最後に

採点基準を元にフィードバックをもらおう

TOEFLのスピーキング練習をするときは、上記のルーブリックを参考にして、英語ができる人にフィードバックをもらうと良いでしょう。

「フィードバックはネイティブの先生が良いですか?」という質問をよくいただきますが、個人的には取得できるスコアに応じて変えた方がいいと思います。具体的には以下の2つです:

  • 80点以下の場合:日本語と英語のバイリンガル
  • 81点以上の場合:ネイティブ

80点以下の場合は、日本語と英語のバイリンガルがオススメです。というのも、80点以下は英語だけでなく、日本語で論理的に主張を展開することも出来ないケースが多いためです。日本語でフィードバックを受けながら、テストに慣れていく方が良いです。

81点以上の場合は、英語特有の表現を学べるのでネイティブがオススメです。また、81点以上だとネイティブのフィードバックを正しく理解できるようになっています。

TOEFLのスピーキングは、対策をきちんと行えば着実にスコアが伸びます。

「難しすぎる!もう無理!」なんて思いがちですが、勉強を継続できればきっとスコアが伸びるので諦めないでくださいね。

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