【英検準1級】単語が覚えられない人向けの対策方法 まとめ

英検準1級の意外と楽な対策方法まとめ

こんにちは!

SOLO IELTS TOEFLルークです!

今回の記事では、私が思う英検準1級の効率的な対策方法についてまとめていきます。

英検2級までは日常会話で頻繁に使用される語彙を中心に出題されますが、準1級からは専門的なニュースなど、特別なシーンで使用する難しい単語が非常に多く出題されます。

これまでは覚えた単語が文章にすぐ出てきたので覚えやすかったのですが、準1級からは「とにかく単語が覚えにくい」という特徴があります。

つまり、2級までと同じ対策をしていても単語を覚えることが難しくなるので、対策に時間がとてもかかります。2級までの単語中心の学習から、異なるスキルを伸ばすことに焦点を当てることが準1級対策のポイントになります!

「数点足りなくて準1級の試験にいつも落ちてしまう」
「これから準1級の対策を考えている」

という方は、これまでの勉強法とは異なる視点を持って対策することを心がけてください。

この記事では「英検準1級がどんな用途で使えるか?」についてもまとめおきますので、「本当に準1級なんて必要かな?」と、疑問を持っている方にも参考になれば幸いです。

それでは詳しく解説していきます。

英検準1級について

英検準1級では「社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用することができる」という目標のもと、各スキルを評価します。

各スキルの目標は、以下のように設定されています:

  • Reading:社会性の高い分野の文章を理解することができる。
  • Listening:社会性の高い内容を理解することができる。
  • Speaking:社会性の高い話題についてやりとりすることができる。
  • Writing:社会性の高い話題についてまとまりのある文章を書くことができる。

2級までの目標と比べると、「社会性の高い話題」というキーワードが追加されていることがわかります。

「日常生活だけでなく、アカデミックな場面でも使える英語力が身につくことを目的としている」と考えてください。

リーディングの読解でも「政治」や「歴史」など、大学受験で扱われるようなトピックが出題されることが大きな特徴の一つです。当然ながら背景知識が多いほど、問題を解くのが有利になります!

試験内容

英検準1級の試験内容は、以下のようになっています:

試験時間120分(RW:90分、L:30分)
問題数計71問(RW:42問、L:29問)
合格点試験ごとに変動(約6〜7割程度)
リーディング1)単語の空所補充(25問)
2)長文の空所補充(6問)
3)長文の内容一致(10問)
ライティング・日常生活に関わるトピックに関する意見を述べる(120-150字)(配点16点)
リスニング1)会話文の内容一致(12問)
2)文章の内容一致(12問)
3) 放送内容の内容一致(5問)
トピック社会生活一般、芸術、文化、歴史、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治など
その他・二次試験はスピーキングで別日受験
参照元:準1級の試験内容|英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会

問題はライティングを除いて、全て選択問題です。

合格点は試験ごとに変動しますが、合計スコア(86点)の約6〜7割程度(58~60点)が平均的な合格点です。

ライティングは一問しか出題されませんが、4つの観点から評価されるため配点が16点となります。

レベル

英検準1級を、他の試験スコアに換算すると以下のようになります:

  • TOEIC:780 – 940点
  • 大学入学共通テスト:180 – 200点
  • TOEFL:70 – 90点
  • IELTS:6.0 – 7.0

上記の換算は、文科省が公開している「各資格・検定試験とCEFRの対照表」を参考にしつつ、私がこれまでに担当した受講生のデータを組み合わせて独自に作っています。

英検準1級は、出題される語彙のレベルが非常に高いことが特徴ですが、読解問題やライティング、スピーキング問題は一般的なレベルです。

そのため、全スキルを複合的に評価するるTOEFLやIELTSでは、そこまで高いスコアが取得できない傾向があります。

上記はあくまで私の経験上のデータを元にしています。準1級を取得した方が対策なしでTOEFLやIELTSを受験すると、上記よりも低いスコアになることも勿論ありますのでご理解ください!

用途

英検準1級は、以下の9通りの使用用途があります:

  1. 出願資格
  2. 得点換算(及び試験免除)
  3. 加点
  4. 判定優遇(及び合否参考)
  5. 奨学金(及び給付金)
  6. 費用免除
  7. 単位認定
  8. ファウンデーションコース入学要件
  9. 海外留学要件

準2級以上と同様に、各大学や高校での推薦入試で活用することができるほか、ファウンデーションコース(海外大学入学準備コース)の入学要件として認められている機関があります。

また、オーストラリアの中学・高校、及び一部大学では英検が入学要件となっているところもあります。

英検準1級で、教員試験の二次試験を免除できる都道府県もあります。学校という垣根を飛び越えて、幅広い場所で活用できるお得な試験です!

対策方法

冒頭で述べたように、英検準1級で出題される語彙は難解なものが多いため、これまでのように単語帳を中心とした学習はオススメできません。

単語帳以外で目にする機会がほとんどない単語なので覚えにくく、また単語帳とは違う文脈での使用方法がわからないので活用することも難しいです。

そこで、私が個人的にオススメする対策は以下の2点です:

  1. ライティング対策
  2. リーディング(長文)対策

英検準1級のライティングは書き出す文字数が少なく、出題されるトピックも複雑ではありません。エッセイの書き方を覚えれば、後は日本語で意見を考えるだけです。

次に効果的なのがリーディングの対策です。リーディングは、語彙問題と比べると難解な語彙が少なく、また文脈から大半の語彙を推測できるので安定してスコアを稼げるセクションです。

対策1 ライティング

英検のライティングは、以下の4つの観点で4点満点で評価されます:

1. 内容・設問に対して適切な意見と理由(具体例)を述べることができているか
2. 構成ディスコースマーカーを適切に使用し、論理的な文章を展開することができているか
3. 語彙・さまざまな語彙を適切に使用できているか
4. 文法・さまざまな文法を適切に使用できているか

ポイントは、意見に対して最低二つ以上の理由又は具体例を述べるということです。これは、英検のみならずTOEFLやIELTSでも大切なテクニックなので、この機会に身につけておくと良いでしょう。

「3. 語彙」と「4. 文法」は、できるだけ同じ単語や文法表現を使わないようにするということです。現在形ばかり使うのではなく、受動態や仮定法などを使用したり、類義表現を用いることで、語彙力や文法力の豊富さを示すことができます。

ライティングの基本構成

アカデミック・ライティングは、意見を展開する明確なルールがあります。基本的に、英検準1級のライティングも、このルールに沿って書き出すことで一貫性のある主張を組み立てることが可能です。

参考までに以下の例を見てみましょう:

ライティングの基本構成

まずは、エッセイの読み手と前提を共有するために、トピックに関する問題提起や背景知識を述べていきます。最初から自分の意見を述べると、読み手を置き去りにしてしまうので注意してください。

問題提起が終わった段階で、ようやく自分の意見を述べていきます。この時に述べる意見を「Thesis Statement」と言い、これがエッセイの核となる部分です。

Thesis Statementを述べたら、後はその意見が「どれだけ説得力があるか?」を具体的な事実や、個人的なストーリーなどを踏まえて内容を加えます。

ライティングに苦手意識がある方がいるかもしれませんが、書くべき内容は至ってシンプルです。書き方が分かったら、構成に沿ってアウトプットを積み重ねていき徐々にスキルとして定着させていきましょう。

ライティングの問題例

準1級のライティングは、社会課題に関するテーマが中心です。

以下は、最近出題された問題を含め、出題される可能性が高い問題です:

  1. 動物から作った商品の使用をやめるべきかどうか?
  2. 頻繁に転職をすることはどのような利点があるか?
  3. 大企業は社会に良い影響を与えていると思うかどうか?
  4. 先進国は途上国をもっと支援するべきか?
  5. 自転車を乗るのに免許が必要かどうか?
  6. 日本の学校は4月入学ではなく9月入学にするべきかどうか?
  7. インターネットは社会にとって有益がどうか?
  8. 国際的なテロ行為を撲滅することができるかどうか?
  9. 労働時間を削減するべきかどうか?
  10. 将来的にベジタリンは増えると思うかどうか?

いずれの問題も、ニュースや新聞などで日常的に目にするトピックです。

仮に自分の意見が思いつかない場合は、これらのトピックに対する他の人の意見を参考にしながら、徐々に自分の意見を固めていくと良いでしょう。

今まで考えたことのないトピックに関しては、意見を述べることはできません。周りの意見や、主張の組み立て方を参考にしながら、少しずつ主張の展開方法がわかってくるはずです!

対策2 リーディング(長文)

英検準1級のリーディングで出題される問題は、文章の詳細に関する問題が大半です。つまり、パッセージ全文を読解する必要性が極めて少なく、部分的に情報を比較するだけで正解が導きやすいです。

当然、基礎的な文法力などが必要ですが、1ヶ月に一度見るかみないか分からない単語を無理やり覚えるよりも、将来に役立つ力が身につくはずです。

英検のリーディングは、以下の手順で解いていきます:

  1. パッセージのタイトルを確認する
  2. (余力があれば)最初の1センテンスを読解して全体像を理解する
  3. 設問を読解してキーワードを見つける
  4. キーワードと類似表現が含まれるセンテンスを本文から探す
  5. センテンスの内容と選択肢を比較して一致しているものを残す

まずは「設問から先に読む」ことよりも、タイトルと導入部分の1センテンスを読解して全体像を掴むことに努めましょう。

パッセージの内容がある程度イメージできた状態で設問を読んだ方が、より具体的に内容を理解できるようになります。

全体像が掴めたら、後は設問を読解してパラフレーズされている部分を本文から抜き出します。該当するセンテンスと、選択肢を見比べて同じことが述べてあればそれが正解です。

パラフレーズとは、本文とは異なる表現に置き換えるテクニックのことを指します。英検を含めた言語試験では、基本的にこのパラフレーズを元に試験問題が作られているので覚えておくと良いでしょう!

まとめ

今回の記事の内容を以下にまとめます:

  1. 英検準1級は国内の大学受験だけでなく海外進学や教員採用試験の二次試験免除にも使うことができる
  2. 対策の抜け道はライティング
  3. 語彙問題を対策するよりもリーディング力を伸ばした方が長期的にも役に立つ

英検準1級で出題される語彙はとても難しく、毎日英語のニュースを見ていても数単語程度しか出てきません。単語帳以外で見る機会が少ないということは、それだけ覚えることが難しいということです。

もちろん、単語を知っていた方が知らないよりも圧倒的に有利です。しかし、難しい単語を知っていることよりも、実際に英語で意見を述べることができたり、文章を正しく理解できる方が、将来の自分にとってより有益な気がしませんか?

語彙の学習や文法学習といった「単純作業」の方が、私たちは楽に感じます。ライティングと聞くだけで、勉強のやる気がなくなってしまうこともあるかもしれません。でも、一度自分の考えを英語で述べることを覚えると、今よりも英語がもっと楽しいと思えるようになると思いませんか?

言語は本来、他者とコミュニケーションを取るためのものです。自分の中だけでは終わらせず、アウトプットするスキルを今のうちに磨いておくのもいいのではと思うのです。

最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。

英検を含め、海外留学やその他の英語試験など、何かお悩みがありましたら下記よりお気軽にご相談ください。それではまた。

メールで相談する

LINEで相談する

0 Comments

Leave a reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

*

Log in with your credentials

Forgot your details?